海水魚産業で染色された珊瑚やイソギンチャクみて思い出すのは、1980~90年代に出版されたアクア本に載っている品質が悪い写真ではないでしょうか?上の写真は、最近輸入された染色されたセバエイソギンチャク(Heteractis crispa)になります。 見て分かるように、非常に不自然なピンクや黄色になっています。これらのイソギンチャクを販売しているディーラーは染色されたイソギンチャクに対して、長期維持などに対する非常に率直な意見を言ってくださいました。
“染色されたピンクや黄色のセバエイソギンチャクは、水槽を色鮮やかにするよ。(インドネシアの業者によって染色されています。)”
それに続き、ネガティブなコメントも出ました。
“染色されたイソギンチャクが一般人向けでないこと理解しています。が、卸としては、小売店や一般人向けに色々な選択肢を与えています。”
買う人がいるから、こういった行為が行われることを私達は理解しなければいけないと思います。しかしながら、多くの一般人は、こういったイソギンチャクが人工的に染色されているとまったく知らないこともあります。卸にも責任は勿論あり、ちょっとした小銭を稼ぐためにこういった行為に目をつむっているので。
染色されていることだけが問題ではなく、こういった行為により生体の寿命までも縮めてしまいます。これらの染色された珊瑚、イソギンチャクは、結果的に色が抜け、もとの地味な色に戻ります。珊瑚やイソギンチャクだけでなく、淡水魚の刺青なども問題です。Coral誌でも議論されている問題ですね。ここ参照
小売店には、こういった生体を売る業者とは取引をしないこと、また一般人にもこういった生体を購入しないことをすすめます。